12月29日(火)。
モデナを訪問後(→
参考)、高速道路で南東の方向に向かって走る。
ボローニャを抜け、チェゼーナを通過し、リミニで高速を降りて一般道をまっすぐ進む。
欧州25ヵ国目、サンマリノ共和国初上陸。
世界最古の共和国にして、世界で5番目に小さい国。
イタリアとの国境はこんな感じで、アーチの向こうがサンマリノだ。
・リヒテンシュタイン
・モナコ
・バチカン
・アンドラ
・マルタ
・サンマリノ ← New!!
これで
ヨーロッパのミニ国家全制覇!?
ついに念願が叶った。
山道をうねうね上って首都サンマリノに到着。
ホテルからの美しい眺望。
聖フランチェスコ門を潜り、城壁に囲まれた旧市街へ。
キラキラしたイルミネーションはクリスマスの名残。
旧市街には服飾品店や土産屋がずらりと軒を連ねている。
なぜか
銃や剣、刀、ボウガンなどを売る武器屋さんが多い。
映画「ラストサムライ」や「キルビル」で使われた刀のレプリカがあったり(笑)。
サンマリノは
消費税ゼロ。
イタリアなどから大勢の人々が買い物に訪れるという。確かに全体的に安い。
あちこちの店を冷やかしながら観光土産と嫁のバッグを買う。
共和国宮殿。
そろそろ晩飯を食べよう。
旧市街の中にレストランはたくさんあるのだが、
どの店もガラガラであまりそそられなかった。
ここでいいか。共和国宮殿の目の前にあるこの店に入る。
サンマリノ最初で最後の夜。美味しい料理が食べられますように。
ビール。
今日は久々に生ビールを飲みたかったのだが、ここは小瓶しかなかった。
あのビールサーバーとシュパーテンのグラスは何だったんだろう。
あっ、でもこれ旨いじゃん。
この
「Via Emilia」はイタリアで造られたエールタイプのビール。
ホップのアロマが芳しい。
ビーフカルパッチョ。
英語メニューで
「ローカルビーフ」(つまりサンマリノの牛?)と書いてあったので
期待していたが、
牛の旨味がほとんどしない。バジルソースも微妙。
これは完全にハズレだ。
野菜サラダ。
サラダは久しぶり。ナス、ズッキーニ、アーティチョークの焼いたのが乗っている。
サンマリノの赤ワイン。
希少なサンマリノのワイン、その味は如何に。
ごく僅かに古酒みたいな香りがある。
重くはないが果実香が強いわけでもなく、味に深みや奥行きがない。
味気ないビーフカルパッチョと、これまた取り柄のない赤ワインを交互に味わいながら
この店に入ったことを後悔する。とはいえ今から店を出て他の店を探すのは億劫だし、
ここよりも旨い店が見つかるとは限らない。やはり今日は最後までここで食べよう。
赤ワインを飲み干し、飲み物を再びビールに戻して魚系のパスタを注文する。
タラソースのパスタ。
Stringhettiという細くて四角いパスタに、干しダラとトマトのソース。
うん、これはなかなか行ける。
やや塩気はきついが、
干しダラの濃い旨味、いいダシが利いてて旨い。
ベーコンとトマトの生パスタ。
嫁の注文。Strozzapretiという太短い生パスタ。ちょっと一口ちょうだい。
「…!!」
なにこれ、超旨い。
上質な
ベーコンのダシと脂肪の甘味が甘酸っぱいトマトソースと
融合し、モチモチ食感の生パスタと絡んで最高の美味を形成している。
あぁ、俺もこのパスタにすればよかった…。
この店、当たり外れが大きすぎる。こんなに美味しいパスタが作れるのに、
なぜビーフカルパッチョはあんなに美味しくないのか。
ビールを飲んでパスタを食べるだけなら全然アリだと思う。
全体的にはやや不完全燃焼。観光地だから仕方ないのかもしれない。
淡々と会計を済ませて店を後にする。