モルゲンバーデンGmbH

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2018.10.29 Monday / - / - / -
#モデナ: 欧州最古のサラミ屋、正真正銘のバルサミコ酢
12月29日(火)。
サルソマッジョーレ・テルメから車で1時間、モデナに到着。


ノヴィサド公園の駐車場に車を停め、徒歩で中心部へ。

今回モデナを訪れることにした動機、それは

ヨーロッパ最古のサラミ屋。

サラミってイタリア発祥でしょ?
ガイド本には「世界最古」ではなく「ヨーロッパ最古」と書かれているが、
ヨーロッパ以外の地域にここより古いサラミ屋があるとは思えない。

ともあれ、サラミ発祥の国イタリアにおける最古のサラミ屋である。

世界中で愛されている肉加工食品サラミ。今日はその原点に迫る。



ジュゼッペ・ジュスティ。(Giuseppe Giusti)

風格溢れる佇まい。ここは何と1605年創業の老舗中の老舗である。

日本でいうと江戸時代初期。徳川家康が天下統一してからまだ間もない頃だ。

さっそく中に入ろう。



「…!!」




いいねぇ。

サラミを始め、様々な種類のハム類やお惣菜、調味料、酒などが所狭しと並んでいる。
さすが美食の町モデナで400年以上続く老舗だけあり、どれも美味しそうな品ばかりだ。

他の客の様子を眺めていると、奥の棚に並んでいるハムを
パンに挟んでもらって食べていた。これは旨そう!!
昼飯はここに決定。好きなパンとハムを指差して注文する。
僕は上の段の一番左のハムにした。店のおばさんはとても親切で好印象。



おいしい!

薄いスライスのハムを噛み締めると、上質な肉の旨味が滲み出てくる。
しっとりした食感、程よい塩気のハムがバゲットとよく合う。



嫁はごまパンにプロシュート・コット。これもいい。

もちろん土産にはサラミを買って帰る。サラミは3種類あり、モデナ、ミラノ、
あと一つはどこか忘れたが、僕は迷わずモデナのサラミを買った。
予め「賞味期限」のイタリア語(Data di scadenza)をネットで調べておき、
どれくらい日持ちするのか尋ねたところ、「ノープロブレム」と一蹴された(笑)。
まぁ、サラミって一応保存食品だもんな。細かいことは気にすんなと。

欧州最古のサラミ屋。年末ということもあり、開いてなかったら
どうしようと心配だったが、無事サラミをゲットできてよかった。

残念ながら、営業時間はよくわからない。Googleには12時半から14時まで
と書いてあったが、少なくとも僕らが行った日は13時で店を閉めていた。
年末で特別営業時間が短かったのかもしれないし、14時までとは
カフェやレストランなど同系列の別の店の営業時間だったのかもしれない。

いずれにせよ、14時まで開いてると思って行ったら閉まってたという目に遭う
恐れがあるため、サラミ屋に興味がある方には早めの訪問をお奨めしたい。


続いて、観光。



ドゥオーモ。

古都モデナの中心に聳える美しい大聖堂。
あの三大テノールの筆頭パヴァロッティはモデナ出身で、
パヴァロッティの葬儀はここモデナのドゥオーモで執り行われたという。



ドゥオーモの裏側。どぅおーも、失礼しました。



市庁舎。


市民の塔。

ドゥオーモとその広場、市民の塔はセットでユネスコ世界遺産に登録されている。


バルサミコ酢の店。

バルサミコ酢はモデナの名物。値段の安いものから高いものまで、
スーパーで売ってるバルサミコ酢には大抵「Modena I.G.P」と書いてある。
ここに来たら絶対買って帰ろうと思っていた。

中に入り、金属縁の眼鏡をした店のお姉さんの説明を受ける。

巷に溢れるバルサミコ酢の多くは砂糖やカラメルなどが混ざっているのだが、

・ブドウのみを原料に使用

・最低12年間熟成


という条件をクリアしたものだけが
伝統的なバルサミコ酢(トラディツィオナーレ)
を名乗ることができるという。なるほど…。

最も気になるのは、さっき行ったサラミ屋と同じ
ジュゼッペ・ジュスティのバルサミコ酢。

ちょっと試食させてもらおう。
ドロっとしたバルサミコ酢が小さいスプーンに数滴垂らされる。



「…!!」


なにこれ。

まろやかな酸味と熟成香、ブドウの甘味。

過去の人生で食べたバルサミコ酢とはまるで次元が違う。

本物のバルサミコ酢はこういう味だったのか…。

最初に試食したのは12年熟成のもので、次に25年熟成を試食。
これは非常に甘い。お酢という概念を超越するほど甘い。
実際25年物はデザートなどに使われるという。

気になるお値段は…

12年熟成=75ユーロ、25年熟成=100ユーロ。

しかも1本わずか100mlの小瓶である。

いくら何でも高すぎだと思い、もう少し安い別のメーカーのを幾つか試食。
これらはだいたい12年熟成で40〜50ユーロ。

ある意味当然かもしれないが、やはり75ユーロのジュスティの方が断然旨い。


うぅむ…。







よし、買おう。ジュスティの12年。

清水の舞台から飛び降りる思いで超高級バルサミコ酢の購入を決意する。


(以下、帰宅後に撮影。)


立派な木箱。これはいい記念になる。ずっと取っておきたい。



ジュゼッペ・ジュスティのバルサミコ酢、

トラディツィオナーレ (12年熟成)。



客観的に見れば、たかだかお酢に75ユーロも出すなんて狂気の沙汰である。
しかし、あの本物の味を知ってしまった以上、買わずに帰る訳には行かなかった。
美味しい食材にかけて思う存分味わいたい、そんな欲求を抑えることができなかった。

正真正銘のバルサミコ酢。地球上に数多溢れるバルサミコ酢の中でも
ジュスティのトラディツィオナーレは最高峰と見なして差し支えないだろう。
これからの人生、これより旨いバルサミコ酢に出会うことはないだろう。

例えば世界最高峰の赤ワインを手に入れようと思ったら幾らかかる?
1本75ユーロのワインなんか鼻で笑われるレベルだろう。
一つのジャンルを75ユーロで極められるのはある意味お得なのだ。


こんな調子で嫁に熱く語りかけると、「はぁ?」という怪訝な顔をされた(苦笑)。

ともあれ、これを開けて食べるのが本当に楽しみだ。



欧州最古のサラミ屋で買ったモデナサラミ。

鮮やかな豚肉の赤と米粒大の白い脂肪のコントラスト。
表面のカビをナイフで剝いてからサラミを切り分け、口の中へ。





「…!!」





うまい…。

熟成した豚肉の旨味が凝縮している。
そして上質な脂肪のコクと甘み。強すぎない塩気。

サラミの原点に限りなく近いサラミ。最高に旨い。

いつものビールが数段レベルアップする。

巷に溢れる塩辛いだけのサラミとはまるで別物。
新鮮な豚肉と優れた加工技術、そして表面のカビの成せる業である。
2016.01.16 Saturday / イタリア / comments(0) / trackbacks(0)
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