#フランクフルト遠征 |
8月24日(土)。
会社関係の用事があり、1泊2日でフランクフルトを訪問することになった。
午前9時に自宅を出発。
本当はもっと早く出たかったのだが、前の晩
下調べに熱中しすぎたせいか、つい二度寝してしまった。
―午後1時、フランクフルト到着。
軽い渋滞に2度ハマり、思った以上に時間が掛かってしまった。
アウトバーンでも工事などの関係で渋滞ができることがあるのか。
ホテルのチェックインを済ませ、Uバーン(地下鉄)で街の中心部へ。
この辺は閑静な住宅街で、ドイツというよりも京王線沿線みたいな雰囲気だ。
シュヴァイツァープラッツ(Schweizer Platz)。
都会って、ええなぁ…。完全に「お上りさん」の気分。
Zum Gemalten Haus。
フランクフルト名物「リンゴ酒」が飲める店で検索すると真っ先に出てきたレストラン。
席に着いた次の瞬間、店のおじさんが声を掛けてきた。
「リンゴ酒でいいかい?」
このおじさん、グラスに注がれたリンゴ酒を
7-8杯ほど専用のホルダーに入れて持ち歩いている。
完全にリンゴ酒屋だな。この大衆的な雰囲気、素晴らしい。
リンゴ酒(Apfelwein)!
1杯300mlで1.6ユーロという庶民的な価格。
見た目通り、リンゴジュースにアルコールが入ったような味なんだろうか。
フランクフルトを代表する一杯、期待に胸を膨らませて一口目。
「…!?」
なるほど、そう来たか。
リンゴジュースのような甘さ(甘ったるさ)はなく、どちらかというと
ワインに近いような雰囲気だが、リンゴらしい酸味も感じられる。
正直言って、驚くほど旨いわけではない。
今この瞬間は物珍しさも手伝って何となく美味しく感じるのだが、
何杯も飲んだり、お土産で買って帰ったりするほどではないかと。
リップヒェン!
フランクフルト名物の豚の塩漬け。
いかにもドイツらしい豪快な肉料理だ。
「…!!」
うめぇ。
上等な豚の赤身の旨味と脂肪のコク。素朴ながら上品な味わい。
やや濃い目の塩気と相まって、酒がよく進む。
そして、豚肉の旨味を吸い込んだザワークラウトの旨さが半端じゃない。
夜に用事がなければもっとガッツリ飲みたかった。
開放感のある店内。
大衆酒場らしく、ビニール屋根の下なら喫煙OKだ。
―ほろ酔い気分で街の中心部へ向かって歩く。
マイン川沿いではバザーみたいなイベントが催されている。
いいねぇ、この活気ある雰囲気。
感激に浸りながら川沿いを歩いていると…。
「…!!」
教会。
こういう教会が素で立っているのが凄い。
頭の中でドラクエ9の教会のBGMが流れる。
要塞?
橋を渡るともっと凄いのが見えてきた。あそこは絶対行こう。
大聖堂。
荘厳な佇まいに、瞳孔開きっぱなし。内部も素晴らしい。
思わず有料のキャンドル(0.3€)に火を点してしまった。
大聖堂の近くにあるモダンアート美術館。
普段あまり使わない部分の脳が活性化する。
中にはちょっと首を傾げたくなるような作品も少なくないが、素人にはようわからんな。
中心部の一角。
ヨーロッパらしい街並みに路面電車。
この辺で個人行動を切り上げ、会社の人間との集合場所へ向かう。
都会は素晴らしい!
わずか半日の観光ながら、非常に充実した遠征だった。
はるばる3-4時間車で走った甲斐があった。
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帰りはバテバテ。
今後近隣のヨーロッパ諸国を車で巡ろうと思ってるのに、
300kmくらいの距離で疲れてるようではまだまだ甘い。
徐々に距離を伸ばして慣らしていこう。
#ベランダで白ワイン |
8月22日(日)、午後7時前。
ホーエンツォレルン城の余韻に浸りながら、ワインでも飲もう。
ベランダで白ワイン。
赤か白かで言えば、僕は断然白ワイン派である。
どこで覚えたか知らないが、白ワインはベランダで飲むものという
思いっきり似非セレブ気取りのニワカ丸出しなイメージがある。
つまみはブルーチーズとザワークラウトを用意した。
ル・シゴン(リースリング/2008年)。
750mlボトルで5.5ユーロくらい。わざわざブランドや
ブドウの品種など書くほどでもない安ワインだが、
僕の好きなアルザスワイン(←覚えたて)である。
シゴン=コウノトリがラベルに描かれている。
―ホーエンツォレルン城に、乾杯。
「…!!」
旨い。
上海万博で飲んだクリプフェル(http://asablo202y.jugem.jp/?eid=336)
ほど洗練された味ではないが、アルザスらしいフルーティーなブドウの香りが広がる。
青カビ最高。
ブルーチーズはスーパーの対面販売のチーズコーナーで購入。
(対面販売って言ってもただ指差して頷いてただけだが。)
キツすぎず、薄すぎず、絶妙のカビの風味が
脂肪分多めのチーズの味を極限まで高めている。
ザワークラウト。この酸味がたまらん。
原料に白ワインが使われてるんだから、白ワインと合わないはずがない。
ベランダ飲みで唯一厄介なのは、虫が寄ってくること。
ときどきグラス片手にハチをよけたりしなければならない。
―ハチが目の前から去り、再び気分よくワインを味わっていた、次の瞬間だった。
「…!?」
うわ! ムシ入っちゃったじゃないか。ハネアリみたいなのが。
何しろワインなんて飲み慣れないもんだから、うっかり栓を閉めるのを忘れていた。
ワインごと流し出そうと思ってグラスに勢いよく注いでみたが、虫はボトルに留まったまま。
仕方がないので割り箸をボトルに突っ込み、ワインを伝わせて何とか捕獲に成功した。
こんなとき、箸を使わない欧米人はどう対処するんだろう。
…まずそんなシチュエーションがあり得ないか。
午後7時半、夕暮れ前の青空とうろこ雲。
酔っ払ってると余計鮮やかに感じる。
虫のダイブ後も味には特に支障がなかったので、普通に飲み続ける。
アテの旨さも手伝い、気がつけば1本空けていた。
ベランダで白ワイン。
これほど気持ちいい日曜の過ごし方はない。