#フライブルク・夜のメッセ |
10月23日(土)、フライブルク。
サッカーの興奮がなかなか収まらない。
バデノヴァシュタディオン付近のホテルから路面電車を乗り継いで、メッセの会場へ。
夜のメッセ。
アトラクションの鮮やかなネオンが夜空に映える。
下調べの時点ではどんなところなのかイメージが掴めなかったが、
こじんまりしたビール祭りみたいな雰囲気だ。
「夜のメッセ」って、何か響きがヤラシイな。
…そんなこと考える俺が一番ヤラシイのか。
こじんまりしたビールテントは、まったりの極地。
ビール祭りの異様なまでの盛り上がりとは好対照である。
ここで適当にメシをつまみながらビールを思いっきり飲もう。
ロットハウス(ピルス)・1マース!
ビール祭りと同じ1リットルジョッキがここにもあった。
普通のジョッキもあったのだが、やはりここはマース飲みだろう。
ロットハウス(Rothaus)は僕が住む町でもよく飲まれてるブランドで、
ここのピルスはホップの香りがよく非常に旨い。
豚の丸焼きサンド。
どんなにジューシーな豚肉なんだろうかと期待していたが、
ちょっとパサついてて正直期待外れ。皮も硬くて噛みちぎれない。
タルトフランベ?
アルザス地方のピザみたいな料理。ストラスブールでも食べたことがある。
さっき釜から出てきたばっかりなので旨いに違いない。
「…!!」
うめぇ。
例のタルトフランベかと思いきや、味の印象は全然違う。
タルトフランベはベースの味付けが生クリームなのに対し、
今食べてるやつはチーズ、それもスモークチーズみたいな香りがする。
アツアツのチーズから溢れる香ばしい薫香と乳脂肪のコク。
程よい塩気に薄生地の軽い食感。酒飲みにはたまらんなぁ。
こいつをちょびっと齧り、ビールをグイッと流し込む…同じ動作を何度も繰り返す。
この料理はタルトフランベのフライブルク版?
今後のために一度本腰入れて調べてみよう。
―1リットル×2杯ですっかりいい気分。
酒臭い息を撒きながら、夜の遊園地を徘徊する。
観覧車に乗ってみよう。
普通の観覧車だと思って近づいてみたら、
壁がないタイプだった。へぇ、こんなのあるんだ。
壁にも窓ガラスにも遮られることなく、遊園地の美しい夜景を一望できる。
観覧車+コースターみたいな乗り物で、中央の円盤を回すと席が回転する。
シュトゥットガルトの高速観覧車といい、ドイツの観覧車は一ひねりあって面白い。
かわいいアヒルの大群。
10匹で5ユーロか…これはやるしかないだろう。
また性懲りもなくテキ屋系のゲームに手を出す。
アヒルの下にポイントが書いてあり、合計点に応じた景品がもらえるようだ。
あの下に沈んでるやつなんか意外といいんじゃないか?…おぉ、50点!
その後も逆流してるやつとか、他のと少し違う動きをしてるアヒルを中心に狙う。
50点が2匹、20点が何匹か、残りは10点。
よし、上出来だ。
シャキィィィィン!!
前回に続き、日本刀(笑)ゲット。もちろん最初から狙ってた。
おもちゃのピストル(弾の先に吸盤が付いてるやつ)との両取りを
目論んだが僅かに届かず、代わりに二回り小さい小刀を渡される。
名刀コレクションはこれで3本になった。
(1本目→ http://morgenbaden.jugem.jp/?eid=38)
なぜか欧州へ来て己の武士道精神に目覚めた感がある。
ソフトクリームを食べる武士。
このツブツブがいい。
もはや定番のたけし城的ビックリハウス。
夜はライトアップが実に鮮やかだ。
―10月24日(日)。
当初は日曜の昼間もメッセへ行く予定だったのだが、間抜けなことに
カメラのメモリースティックを家に忘れたため、写真はあと数枚しか撮れない。
天気もさほどよくなかったので、メッセ訪問は中止してホテルからそのまま家へ帰ることに。
秋のフライブルク郊外。MAX70枚中の69枚目。
正午前には家に着き、気だるい日曜の午後を過ごす。
ネットでサッカー中継見ながらビール飲んだり。
たまにはこういうのんびりした過ごし方も悪くない。
#ブンデスリーガ・3回目 |
10月23日(土)。この週末はフライブルク。
昼間サッカー観て、夜と翌日にメッセ(見本市)を訪問するというプランである。
フライブルクは車で1時間ちょいで行ける近場だが、スタジアムとメッセ会場で
思いっきりビールを飲むため、今回は敢えて泊まりにした。
―午後1時半過ぎにスタジアム到着。
この日最初の写真を撮ろうとカメラの電源ボタンを押した、次の瞬間。
「! 内蔵メモリの残量がありません 画像を削除しますか?」
はぁ?
そんなバカな。メモリースティックの容量にはまだ余裕があったはずだ。
…そのメモリースティックが入ってないってことか。
大失態。
カメラのメモリースティックを家のPCに差し込んだまま来てしまった。
僕のカメラ(サイバーショット DSC-W270)は内蔵メモリがほぼ無に等しく、
内蔵メモリだけだといつもの画質(3M)では8枚しか撮れない。
今日は8枚で真剣勝負?
そんな真剣勝負いらんわ。
画質を最低レベルに落として枚数を稼ぐのが最も賢明だろう。
画質最低レベル(VGA)での撮影可能枚数は、70枚。
1日100枚以上平気で撮る僕には全然物足りないが、まぁギリギリ許せるレベルだろう。
街の中心部に行ってメモリースティックを買い求めるという案も一瞬思いついた。
例えばこれがもっと気合の入った旅行、或いはサッカーでもバイエルン戦みたいな
超プラチナカードだったら新しく買いに行くべきだと思うが、普通の土日で・近場で・
サッカーの相手がカイザースラウテルンの今回はそこまでする必要はないだろう。
それより今回はこの困難な状況を受け入れ、自らに反省を課す場としたい。
というわけで、バデノヴァシュダディオン(北入口)。
ニワカサッカー観戦記もこれで3度目。けっこうなペースで行ってることになる。
(ちなみにこの週はシーズン第9節目。)
前述の通り、今回の対戦相手は1.FCカイザースラウテルン。
僕が観た過去2回(シュトゥットガルト、ケルン)と比べたら「与し易し」ではなかろうか。
もともと次の観戦は11月後半のドルトムント戦と決めており、
メッセがなければorあることを知らなければこの試合は観に来なかったと思う。
まずはビールとホットドッグで腹ごしらえ。
サッカー+ビール+ホットドッグは最強の組み合わせだ。
ブログに載せるだけなら最低画質でも全く問題ないが、
後でいい画質の写真を見てニヤニヤできないのが辛い。
今回は初めてゴールライン沿いの立ち見席に挑戦。
前よりも後ろの席の方が先に埋まっているのは全体が見渡せるからだろう。
できるだけ近くで見たいと思ってた僕は喜んで最前も最前、金網の前に陣取る。
アップ中のシッセと矢野。
シッセにはゴールを、矢野には出場を期待。
―なんて思ってたら、矢野スタメンじゃないか。
バーデン地方の歌・Badnerlied。
赤いマフラーを一斉に掲げながら大合唱する姿は圧巻の一言。
力強いメロディーに血が燃えたぎる。
―15時30分、キックオフ。
前半はフライブルクがこっち側のゴールに向かって攻めてくる。
僕は向かって左側のゴールライン沿いにいたのだが、矢野は右トップだった。
逆のがよかったかなぁ、いやでもシッセが近いからいいか…。
なんてことを考えてた前半8分。
手薄になった左サイドを突かれ、いきなり先制点を許す。
おい、マジかよ…。
今年2部から昇格したばかりのカイザースラウテルンにまさかの劣勢。
(フライブルクも去年上がったばかりだからそう大差ないのだが。)
シュスターのコーナーキック。しかし得点には結びつかず。
向かって右が全く見えない代わりに、左のコーナーは超至近距離で見られる。
フライブルクはなかなかパスが繋がらず、チャンスを作れない。
と思ったら、右サイドのペナルティエリア付近にいる
矢野に向かって後ろから高いボールが飛んできた。
これは、来るか!?
矢野が頭で押し込んでドイツ初ゴール! の絵が一瞬頭をよぎる。
しかし、全然遠かった。(1mくらいだろうか。)
あれは無理だわ。なかなか上手く行かんなぁ…。
―数分後、またも右サイドのペナルティエリアに高いパスが飛んできた。
そこへ走ってきたのは…シッセ!
「…!!」
気が付いたらゴールネットが揺れていた。
やっぱりシッセは神だ。
リプレイを見ると、左後ろからのパスをノーバウンド(足)でゴールに突き刺してるではないか。
残念ながらシュートの瞬間は目で追えなかったが、パスも完璧なら合わせも完璧だった。
フライブルク、1-1の同点で前半終了。
ここまでに撮った写真は、内蔵メモリMAXの70枚中40枚以上。
このペースではメッセどころか試合終了まで持たない。
やむなく比較的写りの悪い写真から順に削除していった。
トイレに行って帰ってくると、元いた場所は他の人に取られていた。
立ち見の自由席だし、しょうがないな。次は試合終了までビールを我慢するしかないか。
前半よりもさらにコーナー寄りの位置に立って後半突入。
目の前でFWのライジンガーがアップを始めた。矢野と交代か。
…やっぱり。
後半開始10分後くらいに矢野OUT/ライジンガーIN。
あの前半のヘッド未遂は冷静に考えると全然惜しくも
何ともなかったが、一瞬夢見れただけでもよしとしよう。
今さっき矢野に代わって出てきたライジンガーが、右ゴール前からシュート。
…入った!!
2-1、フライブルク逆転。
大声を出しすぎて腹筋が痛くなった。
奥の方のゴールだったのでよく見えなかったが、リプレイを見てみると
ゴール前と言ってもほぼゴールライン際。とんでもなく難しい角度である。
あんなのよく決めたな。
激しい攻防。
手前側のゴールにカイザースラウテルンが猛然と襲い掛かってくる。
「…!?」
ゴールポスト直撃、ボールは高く上に上がってラインの外へ。
あー危なかった…。
冷や汗をかきながら目の前のDF陣を見守る。何とか耐えてくれ…。
―試合終了のホイッスル。
SCフライブルク、2-1で見事勝利!
なかなかチャンスが生まれず楽な展開ではなかったが、よく決めてくれた。
シッセは相変わらずの神っぷりだったし、ライジンガーは今回初めて見たが※
あんな難しいのを入れるなんて凄い奴だ。
※ウェブで裏を取ると、ライジンガーは初めてどころか初観戦時のシュトゥットガルト戦で
スタメンだった。そして、その試合で途中出場した矢野はライジンガーと交代だった。
(http://morgenbaden.jugem.jp/?eid=23) 記憶っていい加減なもんだな。
沸き上がる観客席。
興奮冷めやらぬままスタジアムを後にする。
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これで僕が観に行った試合は3戦全勝。
11/20・ドルトムント戦の前に立ち見席を体験できたのも大きな収穫だ。
次はメモリースティックの容量をフルに使って写真と動画を撮りまくろう。