#マドリードから再びバルセロナへ |
4月22日(金)、マドリード。
さっきさんざん飲み食いしたばかりだが、
どうしてもマドリードで生ハムが食べたくなった。
ムセオ・デル・ハモン。
「ハムの博物館」という名のハム屋。
夜中の12時前だというのにこの混み具合。
脚そのままの形をした琵琶のようなハムが壁にずらりとぶら下がっている。
もうそんなにがっつりは食べれないので、チキートという小さいサンドイッチを食べる。
熟成した豚肉の旨味が凝縮しててたまらなく旨い。
最高の気分でホテルに戻り、深い眠りに着く。
―4月23日(土)。
朝8時にホテルを出発。昨日やってなかったプラド美術館に朝一から突入する作戦だ。
プラド美術館の前にスペイン広場に立ち寄る。
ドンキホーテ像(&サンチョ像)。
人気の記念写真スポットらしいが、朝早いせいか殆ど誰もいない。
♪ドンドンドン、ドン〜キ〜、ドンキ、ホーテ〜…
あの大手ディスカウントストアのBGMが脳裏に蘇る。
ジャングルだぁ〜。
プラド美術館。
朝9時頃から行列に並び、20~30分で入場。意外と進みが早くて助かった。
欧州最大級の規模を誇る美術館で、コレクションも充実している。
個人的に最も印象に残ったのは、ボッシュの「快楽の園」。
16世紀に描かれたとは思えないほど未来的な絵で目が釘付けになった。
11時過ぎに美術館を出る。
僕が並んだ9時前よりもかなり行列が伸びていた。
これから昼飯を食って12時半発の電車でバルセロナへ。
ちょうどいいタイムプランだ。
アトーチャ駅付近の適当なレストラン。
サンミゲル。
昼間っからビールを飲むことこそ旅の醍醐味。
欧州でサンミゲルを見るのは初めてかもしれない。
パエリア・ミスタ!
魚介と肉類のミックス。やっぱりスペインに来たらパエリアだろう。
「…!!」
魚介のダシが利いててなかなか旨い。エビやムール貝の鮮度は微妙だったが、
ここが適当な店だということは最初からわかってたので、まぁこんなもんかなと。
本場のパエリアを初体験できたこと自体が嬉しい。
※パエリアは出てくるのに20分くらい掛かるので、時間に余裕がないときには向かない。
バルセロナ行きのAVEに乗り込む。
―12時半に出発、バルセロナまでの所要時間は3時間少々。
車内のカフェテリアでビールとオリーブのセット。
ビールはオランダのアムステル、オリーブは缶詰。
これで3ユーロは電車の中にしてはなかなか良心的じゃないだろうか。
つまみは他にスナック菓子なども選べるようだ。
世界の車窓から・スペイン編。
流れる景色を眺めながら、ビールとオリーブの安っぽい組合せを交互に味わう。
座席に戻ってからは爆睡。
ヨダレが垂れて一旦目が覚めたが、タオル地のハンカチで拭って再び爆睡。
―午後3時15分、バルセロナ・サンツ駅に到着。
電車を下りて数分後、タオル地のハンカチを失くしたことに気づいた。
#マドリードを食べ歩く |
4月22日(金)、マドリード。
復活祭のイベントが一区切りついたところで晩飯を食べに出かける。
サンミゲル市場。
活気づいているのが遠巻きからでもわかる。時刻は午後9時。
中に入った瞬間、テンションは最高潮に達した。
おぉぉ!!
小さな商店兼立ち飲みバルがびっしりと軒を連ね、大勢の観光客で激しく混みあっている。
いいねぇ。
カウンターに斜め立ちしてタパスをつまみながら赤ワインをクイッと飲む。
この活気、そしてこの粋な雰囲気…これぞスペインだ。
しかし、あまりに混んでたのと他に一軒行ってみたい店があったので、ここはパスする。
ボティン。
ここは1725年創業、世界最古のレストランとしてギネスブックに登録されてるらしい。
世界最古のレストランだぜ?凄くないか? 重いドアを押して恐る恐る中へ入る。
「申し訳ございません、本日は予約で満席でございまして…。」
やっぱり飛び込みじゃ無理だよな。まぁ予想通りの反応だった。
メソン・デル・シャンピニオン。
市場はまだ混んでそうだし、ここでキノコでも食おう。
マツツユノレ‐ム。
店に入った瞬間、マッシュルームの芳しい香りが鼻腔を刺激する。
クルスカンポ。
昼に飲んだエストレラと同様に軽い味わい。
周りは赤ワインを飲んでる客が多かったが、店内に漂う匂いからすると
ここのマッシュルームには赤でも白でもなくビールが最も合いそうな気がする。
マッシュルーム焼き。
文字通りマッシュルームを焼いただけという「どシンプル」な料理。
匂いを嗅いだだけで旨いと確信できる。
「…!!」
うめぇ!
肉厚の身から溢れ出る濃厚な旨味。絶妙な塩加減。
ニンニクの風味も最高のアクセントになっている。
傘からこぼれ落ちたスープをパンに浸して食べるのだが、これがまた美味。
シンプルイズベスト。これは名物と呼ぶに相応しい。ビールとの相性も抜群だ。
青唐辛子揚げ。
激辛の青唐辛子を想像して身構えていたが、実際は肉厚なシシトウだった。
青みを帯びた爽やかな香りと自然の甘味がたまらなく旨い。
厨房の写真を撮ろうとすると、兄ちゃんが気さくに微笑みかけてきた。
―しばらく外をうろついた後、サンミゲル市場で「二次会」。
キュネ・リオハ(2008年)。
爽やかな酸味と甘味、タンニン少なめ。
僕はどちらかというと白派だが、こういう赤ワインは好きだ。
ちょうどおあつらえ向きに、ワイン屋の隣にはチーズ屋がある。
赤とチーズは最高に合うな。
周りの様子。
この大衆的かつスタイリッシュな雰囲気、素晴らしい。
ミニコロッケ。
衣が少々細かいカニクリームコロッケ。(カニじゃなくてホタテや魚だけど。)
デザートにヨーグルトジェラート(ピスタチオソース)。
仄かな酸味が美味。ピスタチオソースはラム酒が利いてて大人の味。
最高に幸せな気分で市場を後にする。