#試食会(マインツ土産) |
先月マインツを訪問したとき、ブルガリア食品店とイスラム食品店で謎の缶詰をゲットした。
http://morgenbaden.jugem.jp/?eid=117
http://morgenbaden.jugem.jp/?eid=118
いつ実食しようか、ずっと頃合を見計らっていたが、遂に機は熟した。
レトロな三つ編みの女の子で思わず「ジャケ買い」してしまった缶詰。
「サリーちゃん」とか「ひみつのアッコちゃん」とか、あの世代の匂いがする。
周辺にあった缶詰から恐らく肉系であることは推測できるが、
何がどんな風に調理されているのかまったく解読できない。
―胸の鼓動を抑えながら、オープン。
「…!?」
ペディグリーチャムみたいな匂いがフワッと漂う。
一瞬真面目にドッグフードかと思ったが、それはあるまい。
恐らくレバーパテみたいなもんだろう。
チーズ缶、メイドインバーレーン。イスラム食品店で購入。
安心と信頼のクラフトブランドもアラビア文字になると一気に怪しさを増す。
そもそもチーズって缶詰に最も適さない食品の一つだと思うのだが…。
「…!?」
思ったより白い。そして思ったほど硬くない。
缶詰の怪しい外観とは裏腹に、中身は意外とクセがなさそうだ。
Kamenitza。ブルガリアのビール初体験。
ホップの香りが強いわけでも麦芽の風味が濃いわけでもなく、正直言って凡庸な味。
ブルガリアってビールのイメージないもんなぁ…ていうかヨーグルトのイメージしかない。ペディグリーパテ缶は全部、チーズ缶はさすがに重いので半分だけ皿に盛る。
チーズの中央には穴が開いている。なお、盛り付けに対する批判は受け付けない。
まずはパテから。
…うん。
安っぽい豚とレバーの味。バゲットに塗って食べたら美味しそうだ。
チーズはどうか。
…うん。
六甲バターのQBBベビーチーズ。小学校の給食でよく出た、懐かしい味だ。
ただ、この量はちょっとツラいな。
黒胡椒やバルサミコ酢でメリハリをつけようと試みるが、いずれも失敗に終わる。
特別旨いわけでもなく、食べられないほど不味いわけでもない。
パテ、チーズともに、缶のインパクトに反して味は極めて凡庸だった。
Lagorka。
これもブルガリアビール。副原料が入ってていかにも安っぽい味わい。
少々ロットが古いような気もする。
ブルガリアのサバ缶。これでメシでも食おう。
ずいぶん小ぶりなサバだな。
ベースはトマトソースで、ニンニクの香りがする。
レンジで温めて、炊き立ての飯のお供に。
ブルガリア定食。
スープはリケンのわかめスープだし(旨いよね)、サバ缶以外にブルガリアの要素は
一切ない。ヨーグルトもないのにブルガリア定食を名乗るのはいささか僭越だが、
他に適切な名前が思い浮かばない故何卒ご容赦願いたい。
「…!!」
サバ特有の旨味とトマトソースの酸味、ニンニクの仄かな香り。
これはなかなか行ける。
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結論: 総じて盛り上がらなかった。
売り場にいたときのワクワク感と実際の味との落差に終始思い悩みながら
食べ進める結果となった。もうこの手の試し食いはよした方が賢明だろうか…。
いや、今日こうして食べてみるまでワクワク感を持続できたこと自体が成功の証である。
ドイツにいながらブルガリアの食生活の一部を垣間見ることができたのは
紛れもなく貴重な体験だろう。(チーズはバーレーンだけど。)
これに懲りず、変なものを見つけたら今後も積極的にトライしたい。
#大聖堂の麓でケルシュを飲む |
5月7日(土)。
メンヒェングラートバッハから車でケルンへ戻る。
これからお楽しみの晩飯だ。
ホテルに車を置き、Sバーンで市街中心部へ。
爽やかな春の風が心地いい。今夜は思いっきり飲むぞ!
ケルン大聖堂。
何度見ても美しい。
ガフェル・アム・ドーム。
大手ケルシュビールメーカー・ガフェルのビアレストラン。
気持ちいい天気なのでオープンテラスで飲みたい。
ガフェルで乾杯!
いかにもできたての生ビールといった感じのフレッシュな味わい。
友人と三人、大聖堂の麓で心地よい夜風を浴びながら
新鮮なケルシュを飲む…幸せすぎる。
メットヴルスト。
ペースト状になった豚の塩漬け。
といってもそれほど塩辛くはなく、豚肉の新鮮な旨味が味わえる。
シチュー。(正式な料理名は失念)
上に乗っかってるのはジャガイモのだんご。色は昼に食べたグラシュ(http://morgenbaden.jugem.jp/?eid=142)よりも黒味がかっている。
「…!!」
何これ。
うまい!
牛肉と野菜の旨味が凝縮していて、赤ワインの風味が利いてて…。
少々大袈裟だが、これぞ欧州料理の真髄と言いたくなるほど旨いシチューだった。
ビールの勢いもとどまるところを知らず、店員を呼び止めて何度もおかわりする。
ブラートヴルスト。
超ロングサイズでボリューム満点。カリッと焼き上げられた表面、
滑らかな中身の食感、濃厚な肉汁の旨味…味も申し分ない。
夜の大聖堂。
店を出ることにはすっかり暗くなっていた。
―5月8日(日)。
ケルンから車でフランクフルト空港へ移動。
空港で軽く食事を取った後、みとみとさん&まどまどさんと別れる。
前週のニュルンベルク、この週のケルン(&グラートバッハ)は
ともに今回が初ドイツのみとみとさんを迎えての週末だった。
ドイツ赴任から9ヶ月が過ぎた今、特に最近はイタリアや
スペインなど外にばかり目が行ってしまいがちだったが、
今回の週末でドイツの素晴らしさを再認識することができた。
僕が知らないドイツの魅力はまだまだたくさんある。
今後も週末をフルに活用してドイツ観光に精進したい。
また、まどまどさん(みとみとさんの友人)と知り合えたのも非常に良かった。
実際に合ったのは今回が初めてだが、06年‐10年の4年間を上海で過ごし、
その後ドイツに移って今に至るという、奇遇にも僕自身とよく似た経歴を歩んでいる。
まどまどさんが住むギーセンには素晴らしいビール工場があるらしいので
近いうちにギーセンを訪れてビールをしこたま飲みたいと思っている。
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二人と別れた後、空港で新しいスーツケースを物色する。
翌日から出張へ行くことになったのだが、困ったことに
先日のスペイン旅行でスーツケースの取っ手が壊れてしまった。
(スペイン旅行の様子 http://morgenbaden.jugem.jp/?cid=18)
お目当てはルフトハンザのロゴが入ったリモワのアルミスーツケース。
そうそう、こういうやつ。カッコいいなぁ〜。
「…!?」
僕が欲しかったサイズは一つ549~589ユーロ。
高い。買えない値段ではないが、とても高い。
とても高いけどカッコいい。そして丈夫で長持ちしそうだ。
心の中で激しい葛藤が始まる。
展示品を何度も持ち上げたり、中を開けたり、車輪を転がしたりしながら真剣に悩む。
買っちゃえよ。
見ろよこれ、超カッコいいじゃん。これは絶対長く使えるぜ。
それに何たってドイツ時代の最高の思い出になるじゃないか。
…いや、待て。
確かにとてもカッコいい。良いものは長く使えるというのもわかる。
しかし、俺にはまだ早い。
安月給のサラリーマンにこんな大層なスーツケースは不相応だ。気後れする。
結局僕が買ったのは134ユーロのナイロン&樹脂ケース。身分相応、これで十分だ。
いままで使ってたのと似たようなタイプで使いやすいし、何より軽いのが最大の魅力。
(値段や気後れ云々以外に、アルミケースはやや重いというのが引っ掛かった。)
今後はこのスーツケースで各地を飛び回りたい。