6月10日(日)、早くも旅行最終日。
朝9時前にホテルをチェックアウト、
後ろ髪を引かれながらヴェネツィアを後にする。
あ、最後にあれ食べたい。
モリモリサンド(ハム&キノコ)。時間節約のため、メストレ行きの電車の中で食べる。
ヴェネツィアのモリモリサンドはすっかり気に入ってしまった。
ぎっしり詰まったハムの旨味が口中に広がる幸せ。
モリモリサンド(エビ&タマゴ)。エビとタマゴの旨味+マヨネーズのコク…最高の組合せ。
エビにプリプリ感はないが、全然問題ない。
10時過ぎにメストレ到着。駅前の大型駐車場に止めておいた車に乗り込む。
この機会にどうしても行っておきたい場所がある。
パドヴァ。メストレから車で1時間弱。
日曜ということもあり、ヴェネツィアに比べると随分静かな印象だ。
パドヴァに来た目的はただ一つ。
ユダの接吻。中世後期の大画家
ジョットによって描かれた
スクロヴェーニ礼拝堂の壁画。
そのうちの一つ、ユダの裏切りのシーンを衝撃的に描いた「ユダの接吻」である。
以下、『マタイの福音書』26章より。
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時に、十二弟子のひとりイスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところに行って言った、「彼をあなたがたに引き渡せば、いくらくださいますか」。すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。その時から、
ユダはイエスを引きわたそうと、機会をねらっていた。
(中略)
そして、イエスがまだ話しておられるうちに、そこに、十二弟子のひとりのユダがきた。また祭司長、民の長老たちから送られた大ぜいの群衆も、剣と棒とを持って彼についてきた。イエスを裏切った者が、あらかじめ彼らに、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえろ」と合図をしておいた。彼はすぐイエスに近寄り、「先生、いかがですか」と言って、イエスに接吻した。しかし、イエスは彼に言われた、「友よ、なんのためにきたのか」。このとき、人々が進み寄って、イエスに手をかけてつかまえた。-------------------------------------------------------------------
スクロヴェーニ礼拝堂。 ・
チケットは事前予約必須。公式サイトから手配できる。(→
参考リンク)
予約フォームを進んでいくと「Province」という訳の分からない
必須項目があるが、「00」と入れればOK。僕はこれで普通に取れた。
・入場時間になってようやく壁画を見られると思ったら、
礼拝堂の中へ入る前に必ず待合室で15分間DVDを見せられる。
礼拝堂の紹介ビデオ(英字幕あり)で、決して苦ではない。
・
礼拝堂の中にいられる時間は僅か15分。 作品を保護するため、一度に入れる人数から時間、内部の温度に
至るまで徹底的に管理されている。今思うと待合室でのDVD鑑賞も
中の温度を一定に保つための一つの策なのかもしれない。
DVD鑑賞を終え、いよいよ礼拝堂の中へ。
「…!!」来たあぁ! ユダの接吻!! (→
参考画像)
黄色いマントでキリストを覆うユダ。全身から邪悪なオーラが滲み出ている。これは凄い、傑作中の傑作。実物を見て鳥肌が立った。
もちろん他の壁画も素晴らしい。
ユダの裏切り(またユダかよ)、嬰児虐殺、大壁画の最後の審判など。
膨大な数の作品が描かれており、たった15分で全てをじっくり見るのは
不可能。(また、壁の上の方の絵は遠すぎて物理的にも不可能。)
僕はユダの接吻を眺めるのに大半の時間を使った。
昼飯はここでいいか。
パドヴァは絵がメインだから、飯にはそうこだわりがない。
ピリ辛サラミ&ジャガイモ千切りマヨネーズサンド。このジャガイモサラダみたいなの、日本の惣菜っぽくてちょっと懐かしい。
薄焼きの…何ていうんだっけ。
ともあれ、念願のスクロヴェーニ礼拝堂を無事制覇。
深い感慨に耽りながら、車で7時間超の長い帰路につく。
以下、恒例の土産コレクション。まずはヴェネツィア編。
食品系。インスタントリゾット、クッキー、
ツナペースト。サラミ、パルメザンっぽいけど微妙に違うチーズ、
カニ缶、パン。
カニ缶とマヨネーズでモリモリサラダを作ってみたい。
ワイン。白、白、赤。(←適当)
いずれもヴェネツィア付近のやつ。そういえばヴェネツィアの
バーカロで飲んだハウスワインはどれも安くて旨かったなぁ。
定番系(?)。ゴンドラのフィギュア。こういうの好きだなぁ。何気にイタリア製。
マグネット、ヴェネツィア共和国のミニ国旗。
ムラーノのガラス玉。憧れのヴェネツィアングラス! 模様が美しい。
そして、パドヴァ編。
ユダの裏切り。(絵葉書)
銀貨の袋を手にしたユダ、その背後に忍び寄る悪魔。
この
邪悪さ、たまらんぜ。
ユダの接吻! (ミニポスター)
あの名作が我が家に。これは
家宝認定。