11月2日(金)。
アルバから車で1時間、
トリノに到着。
実際に来てみるまで気がつかなかったが、
ホテルから中心部へのアクセスが想像より遥かに悪い。
地下鉄やトラムならともかく、
路線バスを駆使しなければならない
というのは一見の旅行者にとってはなかなか難易度が高い。
ちゃんと帰れるかどうかが不安でならないので、この日は
中心部の観光を早々に切り上げてホテルに引き返す。
大したお店はなさそうだけど、ホテルの周りで夕食を食べよう。
ホテルのフロントで教えてもらったピッツェリアの佇まいが
微妙だったので、更に歩いてもっと美味しそうな店を探す。
お、ここは? なかなかいい感じじゃないか。
この近辺でまともな食事が食べられそうな唯一の店だ。
気さくなおかみさんに席を通され、料理を選ぶ。
どうやらメニューは日によって違うらしい。
ミュラー。名前もブドウの品種(リースリング×シルヴァーナ)もドイツだが
一応イタリア産らしい。おかみさんに薦められたのがこれだった。
微発泡タイプだとは知らなんだなぁ…でもすっきりしてて美味しい。
そして、やはりドイツで馴染みのある味だ。
アンティパスト。
牛肉の生ソーセージ、旨い!
熟成された牛肉の旨味が滲み出てくる。
ところでこの牛肉ソーセージ、何て名前だっけ。
"トゥルジ"とか、そんなような響きだった気がするが、はっきりとは覚えていない。
ビーフタルタル+プロシュート(生ハム)のカナッペ。これも旨いなぁ…。ビーフタルタルのフレッシュな旨味、
プロシュートの濃い旨味。異なる旨さが同時に押し寄せてくる。
チーズのプロシュート巻き。これなんかはもっと相思相愛な感じ。ワインのアテにいい。
そして、プリモのパスタが来た。
ポルチーニ茸のパスタ!タヤリン(Tajarin)というピエモンテ地方の生パスタに
ポルチーニ茸がゴロゴロと和えられている。
見よ、このヴィジュアル。
立ち上る湯気からポルチーニの香りがフワッと鼻を抜ける。
珠玉のポルチーニパスタ、心して頂こう。
「…!!」ぐはぁ…うめぇ!!口に含んだ次の瞬間、フレッシュなポルチーニ茸の
切なくなるほど芳醇な香りが一気に広がる。
そして、ポルチーニの旨味を纏ったコシのあるタヤリン。目を閉じて、じっくりと味わう。
…うまい。
文句なしに最高。はっきり言って、つい昼間食べた白トリュフのパスタ(→参考)よりも
感激の度合いはこのポルチーニのパスタの方が遥かに大きい。セコンド。
ビーフスライスのトマト、チーズ&バルサミコがけ。メニューの字面からもっと軽い、カルパッチョのような料理を
イメージしていたら、実際はほぼステーキの超ガッツリ系だった。
これがまた旨い。フレッシュなトマトの甘味とチーズの香り、
バルサミコの酸味が牛ヒレの旨味を存分に引き立てている。
前菜もパスタもボリュームがあったため完食はできなかったが、
とても美味しかったので残った分は詰めてもらった。
L’Osterante (URL
http://www.losterante.it/)
トリノ郊外の名店。アクセスは不便だが、自信を持ってお薦めしたい。