6月某日。
ドイツに渡って3年弱、遂に一つの念願を叶えるときが来た。
メンザ。メンザ(Mensa)=
ドイツの学食である。
EU経済を牽引する「欧州の雄」ドイツ。その未来を担う若者が
どんなものを食べながら日々勉学に勤しんでいるのか、非常に興味深い。
胸の鼓動を抑えながら、某大学に侵入。
「侵入」といっても別にコソコソ隠れて入ったわけではない。
ラウンジで談笑する学生たちを横目に、一路目的地へ。
メンザ。今日のメニューは鶏ムネ肉のグリルとポテト、シュパーゲル(白アスパラ)。
いいねぇ、このいかにも
「学食」然としたビジュアル。
スープ。何だかよくわからない風味とブイヨンの旨味。人に「旨い」と触れ回るのは少々
ためらわれるが、個人的には結構クセになる。細切れの麺が入ってるのもいい。
サラダ。やや瑞々しさに欠けるが、バルサミコベースのドレッシングがなかなか行ける。
メインディッシュ。ドイツの学食初体験。心して頂こう。
「…!!」鶏ムネ肉のグリル。淡白な旨味。
ポテト。こういうのはクロケット(Krokette)という。日本の「コロッケ」とは違い、ただ
すり潰したジャガイモを小さくて細長い俵型にして揚げただけのものである。
シュパーゲル。シュパーゲルはドイツの春の味覚(→
参考)。今年は寒かったせいで例年よりも
シュパーゲルの出回る時期が遅かったわけだが、ここのシュパーゲルは
そんな季節性とは関係ない瓶詰め、若しくは相応の加工保存食品である。
瓶詰めだって甘くて美味しいよ。もちろん旬の、生のとは次元が違うけど。
ちなみに僕の次に並んでた学生は「シュパーゲル抜き」で頼んでた。
ドイツの未来を担う若者のエネルギー源。感慨に耽りながらメンザを後にする。
僕がもし現役の留学生だったら、メンザは最初の1-2週間で
完全に飽きる。あとは外の中華やケバブを食べてたに違いない。