2月21日(土)、フライブルク・イム・ブライスガウ。
ブンデスリーガ第22節、
SCフライブルク×TSG1899ホッフェンハイム。
2015年最初の
バーデンダービー。
そして、
オリバー・バウマン移籍後フライブルク初上陸。
例年よりも遥かに沸き上がる対抗心。
謎の
ゆるキャラ。
フライブルクのホームゲームでは毎回試合前にこうして観客席にTシャツを投げ入れる
イベントがある。VAG(ファウアーゲー)というフライブルク市の公共交通機関の会社が
スポンサーをやっているのだが、小さい子供がTシャツをゲットしてはしゃぐ姿は心温まる。
「…ボフッ!」
来た! ファンTシャツゲット!!
確かにあの角度はこっちに来そうな気がしたが、まさか本当に来るとは。
2010年からスタジアムに通い続けて4年半、遂に一つの夢が叶った。
フライブルクの先発は以下の通り。
ビュルキ
リーター - ヘーン - トレホン - ギュンター
ダリダ - ゾルク
クラウス - シュミット
グエデ - フィリップ
フランツはインフルエンザでダウン。
メフメディ、ペテルセン、メラー=デーリ等々怪我人続出で厳しい台所事情の中、
結果を出した前節ヘルタ戦(2-0で勝利)と全く同じメンバーとなった。
メフメディが久々にベンチメンバー入りしたのは明るい話題である。
ゾルクがボランチでキャプテンというのはまだ見慣れない。
―15時半、キックオフ。
Booooooooooo!!
スタンドから沸き起こる激しいブーイング。
オリバー・バウマン。
ユース時代から14年間在籍したフライブルクを捨て、昨年夏ライバルのホッフェンハイムへ。
ボルシアMGやACミランなんて噂もあった中、よりによって最悪の移籍先に決まってしまった。
どの面下げて来やがった、このカネの亡者め!
可愛さ余って憎さ百倍とはまさにこのことである。
カリム・グエデ。
前節ヘルタ戦では強引な突破で先制点を演出した。基本的に荒っぽくて下手くそだが、
シーズン後半戦・残留争いが盛り上がってきた頃にときどき予期せぬ活躍をする…
僕の中ではそんなイメージだ。グエデが2試合以上続けて結果を出した記憶はない。
序盤はフライブルクのペースで推移。中盤右サイドでファールをもらい、フリーキック。
「…!!」
来たあぁ!! 前半25分、
フライブルク先制!
シュミットの完璧なクロスにダイレクトで合わせたのは、
CBイマヌエル・ヘーン。
2部アーレンにレンタルで放出される直前で呼び戻されたヘーンである。
バウマン、ざまぁ見やがれ。
セヤド・サリホビッチ。
…orz
前半39分、
ホッフェンハイム同点。
速攻からケビン・フォラントに豪快なミドルを決められる。弱いよなぁ…。
セバスティアン・ルディ。
1-1のまま前半終了&後半突入。
マーク・トレホン。
守備の要。イエロー4枚で累積にリーチがかかっている。
後半開始からしばらくは完全にホッフェンハイムのペース。勝ち越し点献上も時間の問題
かに思えたが、ローマン・ビュルキが強烈なミドルを好セーブしたり、アンソニー・モデストが
ゴール前で放ったシュートがポストに助けられたり。よく無失点で済んだものだ。
ケビン・フォラント。
ドイツ期待の若手ストライカー。あのミドルには参りましたとしか言い様がない。
その後、フライブルクも反撃。主にギュンターとシュミットの左サイドを起点に
ワンタッチのパスをポンポン繋いでスピード感のある攻撃を幾度も展開するが、
肝心のラストパスがことごとく通らない。
ところで、キム・ジンスがライン際でクラウスに犯した激しいファール。
あれはどう見てもイエローだろう。2枚目のイエローでキムは退場のはずだ。
アドミール・メフメディ!
後半70分過ぎ、フィリップと交代でピッチに登場。
まずまずの動きでフライブルクの攻撃にアクセントを与えていた。
その後両者決め手を欠き、90分経過。後半ロスタイムは2分。
フライブルクのセットプレーからホッフェンハイムのカウンター。
これをトレホンがラフプレーで止めにかかる。
一発レッドで退場。マジかよ…レッドはないわ。
後半ロスタイム2分、ホッフェンハイムのフリーキック。
この流れ…
どうせ一発でパスが通ってホッフェンハイムが逆転するんだろ?
こういう場面で勝敗に影響する失点を喫するのをもう何度も見てきたから、
もう嫌な予感しかしない。入っても驚かないぞ、絶対に…。
「…!!」
キッカーが放ったボールはあっさりとローマン・ビュルキの手の中へ。
よかった…スタンドから安堵の歓声が沸き上がる。
最終スコア
1-1。試合終了のホイッスルと同時に、
トレホンをレッドで退場させた審判団に激しいブーイングが沸き起こった。
最後にひと悶着あったが、久々にポジティブな印象のドローだった。
怪我人だらけの中、粒ぞろいのホッフェンハイムとほぼ対等に渡り合った。
次節はアウェーでレバークーゼンと対戦する。年明けからあまり調子の上がらない
レバークーゼンとはいえ苦戦は必至だが、負けても悲観的になる必要はない。
これまでの経験から、本当の山場がまだまだ先にあることはよく承知している。
来るべき残留争いの佳境に向け、徐々に状態を上げていけばいい。
―お楽しみのTシャツ。さっそく開けてみよう。
でかっ!
ポリエステル100%でサイズはXL、フリースの上から着ても余裕で入る。
ガタイのいいドイツ人でも着られるよう、敢えて大きめにしてあるのだろう。
ともあれ、非売品のファンTシャツ。貴重なお宝が増えた。