#SCフライブルク×FCインゴルシュタット(17/05/13) |
5月13日(土)、シュヴァルツヴァルト・シュタディオン。
ブンデスリーガ第33節、
SCフライブルク×FCインゴルシュタット04。
早いもので、2016-17シーズンも残りあと2試合。
ホーム最終戦の相手はインゴルシュタット。自動車メーカーのアウディ、
大手家電量販店メディアマルクトというドイツを代表する企業の本社がある
バイエルン州の都市インゴルシュタットのクラブである。
前節シャルケに快勝、欧州カップ戦出場権獲得の可能性を残すフライブルクと
2部降格を免れるにはどうしても勝たなければならないインゴルシュタット。
非常にモチベーションの高い試合が期待できる。
SCフライブルクの先発は以下の通り。
シュヴォロウ
イグニョフスキ - グルデ - ケンプ - ギュンター
ヘフラー - アブラシ
ブルート - ハベラー
フィリップ - ニーダーレヒナー
期待を遥かに上回る好成績で十分満足した今シーズン。
最後にもう一度だけいい試合を見たい。
BGMのウルフマザー「Joker & the Thief」が流れ、
来季(17-18シーズン)のホームユニフォームに身を包んだ選手が登場する。
全然違和感がなくて新ユニだと気づかなかった。
―15時半、キックオフ。
フライブルクは序盤からインゴルシュタットの攻勢に遭う。
前節終了時点で15位マインツ、16位HSVと勝ち点4差。11番レズカーノ、7番レッキーを
中心に、後がないインゴルシュタットは文字通り必死の形相でゴールを目指す。
フライブルクはブルート、イグニョフスキの右サイドが非常に心許ない。
特にロスト、パスミス連発のブルートは後半開始から代えられても不思議ではない。
フライブルクのカウンター。これは得点に繋がらず。
「…!!」
来た!!
前半20分過ぎ、SCフライブルク先制!
ニーダーレヒナーのヘッドを処理しようとした相手DFの背後から
ボールを奪ってシュートを叩き込んだのは、マクシミリアン・フィリップ。
あれだけインゴルシュタット優勢の流れの中、
一瞬のミスでこうなるんだから分からんもんだな。
ともあれ、これで欧州カップ戦にまた大きく一歩近づいた。
…と思った矢先の出来事だった。
「…!?」
前半43分、インゴルシュタット同点。
CBティセランの中央ドリブル突破をなぜか全員棒立ちでスルー。
おい、何だよあれ? まるで時間が止まったかのような瞬間だった。
ティセランのシュートはシュヴォロウが弾いたものの、
こぼれ球をレズカーノに押し込まれて貴重なリードを失う。
アブラシとインゴルシュタットの8番(ロジャー)があわや一触即発の状態。
なりふり構わずの今日のインゴルシュタットは本当に荒い。
フライブルクはブルートに代えてグリフォを投入。
後半70分くらいまではインゴルシュタットの波状攻撃に防戦一方のフライブルク
だったが、時間の経過とともに相手に疲れが見え始め、徐々にチャンスを増やしていく。
しかし、インゴルシュタットの粘り強い守備に阻まれ勝ち越し点は奪えず。
後半アディショナルタイム。グリフォのフリーキックは「壁ドン」で終了。
最終スコア1-1。
SCフライブルクはホーム最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、
今シーズンを通して素晴らしい試合を何度も見せてくれた選手たちに心から感謝したい。
インゴルシュタットは残念ながら2部降格が決定。つい2年前に僕自身も
辛い経験をしただけに、遠路詰めかけたアウェーサポーターの気持ちが痛いほどわかる。
そして…
毎年恒例のタダビール!
SCフライブルクのメインスポンサー: ロートハウスのピルスナー。
華やかなホップのアロマが鼻腔を抜ける。今日は敢えて試合前〜試合中の
ビールを控えていた(1杯しか飲まなかった)ので余計に旨く感じる。
北スタンド裏のイベント会場は大勢のサポーターでごった返している。
4杯目のタダビールを飲み干したところで、帰りの電車に乗るべくスタジアムを後にする。
#SVダルムシュタット×SCフライブルク(17/04/29) |
4月29日(土)、ダルムシュタット。
市街中心部からトラムでスタジアムへ。
ヨナタン ハイムス シュタディオン・アム・ベーレンファールトア。
(Jonathan-Heims-Stadion am Böllenfalltor)
昨年3月に癌でこの世を去ったサポーターのヨナタン・ハイムス氏(†26)の名前を冠した
今季のダルムシュタットのスタジアム。ダルムシュタットと同クラブを愛し支えた
ハイムス氏にまつわるエピソードはドイツ中の人々の胸を打った。古き良き
ドイツのサッカー文化を体現するかのようなスタジアム。ここは是非一度来てみたかった。
ブンデスリーガ第31節、
SVダルムシュタット98×SCフライブルク。
ハイムス氏を始めとする地元サポーターの熱い声援の下、昨シーズンに1部昇格、
そして残留を果たした。今季は前節(第30節)終了時点で勝ち点21の断トツ最下位、
来季の2部降格決定も時間の問題だが、トルステン・フリンクス監督率いる
ダルムシュタットは現在2連勝中と最後の粘りを見せており、決して侮れる相手ではない。
SCフライブルクの先発は以下の通り。
シュヴォロウ
イグニョフスキ - ソユンチュ - ケンプ - ギュンター
ヘフラー - フランツ
ブルート - ハベラー
ニーダーレヒナー - ペーターゼン
元SCフライブルク、現ダルムシュタットの
ヤン・ローゼンタールとイマヌエル・ヘーンはともにベンチスタート。
―15時半、キックオフ。
ソユンチュが相手選手と衝突。
フライブルクが攻めあぐねている一方、ダルムシュタットは
組織だった守備から徐々に試合の主導権を握っていく。
「…!?」
前半20分過ぎ、ダルムシュタット先制。
速攻から右サイドを破られ、中央に飛び込んできたプラッテのヘッドを許す。
0-2。
前半アディショナルタイム、セットプレーから追加点を献上する。
今日はザルだな。ソユンチュは後半開始にグルデと交代させられた。
0-3。
後半60分過ぎ。右ペナルティエリア内でシップロックがボールをキープすると、
右にターンしながら放ったシュートはGKシュヴォロウの間を抜けてネットに突き刺さった。
ハミト・アルティントップのフリーキック。
SCフライブルクは後半50分過ぎからマクシミリアン・フィリップを投入するも、
一向に流れを変えられず。全員が低調なパフォーマンスに終始したSCフライブルクは
このまま為す術なく0-3で完敗を喫した。
一方のダルムシュタットはとても最下位とは思えないほどよく統率の取れた
いいチームだった。今日の試合内容には天国のハイムス氏も満足したに違いない。
緑豊かなスタジアムに別れを告げ、中央駅行きのシャトルバスに乗り込む。
リリエングッズ。(Lilien=ユリ。ダルムシュタットの愛称。)
ダルムシュタットは次節(第32節)、バイエルンに敗れて2部降格が決定した。